子宮筋腫について(治療法・腹腔鏡手術など)
子宮筋腫は成人女性の3〜4人に1人が有していると言われる良性の腫瘍で、多くの場合30〜40歳代で発見されます。
大きさが変化しない場合もありますが、増大していく場合もあります。
閉経後はエストロゲンと呼ばれるホルモンが減少するため、自然に縮小していきます。子宮筋腫を持っていてもほとんどの方(80〜90%)は特に症状や問題はなく、治療も必要としません。
日常生活に支障が生じて何らかの治療が必要となるのは少数(10〜20%)です。「良性」の腫瘍ですので、定期的な検診を受けて経過を観察したり、適切な治療を行えば日常生活に支障をきたすことはまずないため、「子宮筋腫」と言われたからといって不安になりすぎる必要はありません。
経過観察が可能な筋腫(全体の80〜90%)
・ 筋腫が小さい(一般には大きさ5〜7cmが手術の対象) ただし小さくても過多月経になりやすい粘膜下筋腫は除く ・ 症状が重くない 筋腫が小さく日常生活に支障が出るほどの症状がない。 ・ 閉経(平均で50歳前後)が近く、重い症状もなく、筋腫が大きくなる可能性が低い
治療が必要な場合(全体の10〜20%)
- 《治療法》
- 治療法が「開腹手術」か「経過観察」しかなかった以前と比べると、現在はさまざまな方式の手術が行われるようになってきました。
治療法についての正確な情報を得て、自分のライフスタイルにあった治療法を選択しましょう。
子宮を取ってもよい − 子宮全摘術(子宮を全部取る) 【手術方法】 開腹手術、 腹腔鏡手術、 膣式手術 子宮を残したい − 子宮筋腫核出術(筋腫のみを取って子宮を残す) 【手術方法】 開腹手術、 腹腔鏡手術、 子宮鏡手術 − その他の治療法 ・子宮動脈塞栓術(UAE) ・集束超音波手術(FUS) ・マイクロ波子宮内膜焼灼術(MEA)
*当院では子宮筋腫の手術は行っておりませんが、金曜日の婦人科外来担当の浅川恭行医師が 産婦人科における内視鏡(腹腔鏡)の技術認定医でもあるため、当院にて、患者様の筋腫が経過観察が可能なものか、または手術が必要なのかの判断や、 手術が必要となった場合はどの術式がよいかの検討までを行い、実際の手術は浅川医師が所属する東邦大学医療センター大橋病院にて受けるということが可能です。(腹腔鏡手術もおこなっております。)ご希望の方は金曜日の浅川恭行医師の診察をお受けください。(学会出席等で不在の場合もありますので、事前にお電話で確認されることをお勧めします。)